すらあにまず(仮)

美味しいお鍋と昔話

メインの登場アニマ


イルミナ
すらいむ家の家事担当で3番目の古参。
好きな食べ物はもつ鍋。


アルデバラン
山育ちの方言野生児。
好きな食べ物は山菜。


ハダル
元魔獣連合グループの訓練長。
好きな食べ物はもずく。


デネボラ
放置されていた塔に意識が宿ったアニマ。
好きな食べ物は羊羹。


カペラ
元魔獣連合グループの長。一部からは「ボス」と呼ばれている。
好きな食べ物は糠漬け。
(今回は会話内のみ登場)

 

お鍋の季節

今日はもつ鍋だ。〆もあるからほどほどにな。

おお、昔旅行で主が食べていたものか。

1年半くらい前じゃけ、デネボラは加入前か?

加入直前かもしれないな。美味しいからぜひ食べてみてくれ。

おう!おっハダル取り分けありがとうな。

せんきゅー!

ありがとう。

うむ、では冷めないうちに食べよう。

 

味はどうじゃ?

味というより食感が特殊じゃな。ワシは好きじゃよ。

内蔵系は食感の問題で苦手な者も多いようだ。

その点は問題無い。子供にはまだ早いかと思い、普通の鍋も用意している。

・・・の割にはエルナトすんごい美味しそうに食っとるな。

エルナトはゲテモノでも平気で食おうとするからむしろ心配じゃ。

 

イルミナの昔話

・・・

イルミナはもつ好きなのか?

ああ。5年くらい前だったか、福岡で食べたもつ鍋がとても美味しくて、それ以来気に入っている。

5年前っちゅうと、おいらたちどころかプロキオンたち古参組もいなかった時代か・・・。

シリウス、レグルス、私の3体だけだったはずだ。

おいらもうすぐ2年になるんじゃが、こういう話聞くとまだまだじゃと。

イルミナ殿は確か・・・

3月で9年になる。

ということは、シリウス殿レグルス殿とも9年の仲ということか。仲が良いのも頷ける。

そこ3体は別格って感じがするけ、それだけ一緒に居るって言われたら納得じゃ。

折角じゃ。昔のことで印象に残っている話でも聞かせてくれんか?

おっおいらも聞きたい!

儂も。

・・・

 

連日徹夜で強敵討伐していた記憶が・・・

戦闘民族か。

今も似たり寄ったりでは・・・

いやもっとあるじゃろ。

ふむ・・・であれば、先程の九州旅行の件になる。3体全員初の旅行ということもあり、普段触れないことに触れる良い機会だった。

他は何したんじゃ?

ハウステンボスという施設での夜景、福岡の屋台で夕食、山奥でのアスレチック、大きく記憶に残っているのはその辺だろうか。

おお、楽しそうではないか。

2人が覚えているかはわからないが、好みが無かった私に初めて好きなものが出来、喜んでくれていたのが印象深い。

ん?昔のイルミナは好き嫌いとか無かったのか?

今も多くはないが、昔は全く無かった。何を聞かれても何でもいいと答えるから、少しは意思を持てとよく言われていたな・・・

ほぇー?

なんかアホっぽいぞ。

いやいや、好き嫌い無いってのが考えられなくて変な反応になったんじゃ。

好きや嫌いといった感情は邪魔なものだと、そう教わってきた。

お、重いな。

・・・ただ、今は考えも変わっている。まだ不器用ではあるが、感じたことを素直に受け入れるようとするようになれたのは2人と主のお陰だ。

良い関係じゃな。

お互いを信頼し合える仲とは良いものだ。

 

ハダルの昔話

しっかし9年ってのは長いな・・・おいらであと7年後か・・・想像もできん。

うむ。儂もそれだけ長い間共に過ごしてきた相手はおらぬからな。

カペ・・・ボスとは長いんじゃろ?

といっても、魔獣時代が1年程度、突出して多い訳ではないぞ?

そんなもんだったのか。信頼関係バッチリじゃけ、てっきり3~4年くらい経ってるものかと思っとったわ。

・・・

どうした?

いや、あのまま続いていたとして、そこまで長くは持たなかっただろうと思ってな。

・・・その心は?

その日暮らしになることがほとんどの状況で、数年耐えられるほど強固な組織ではなかった。むしろ1年持っただけ良かったと感じるくらいだ。

なかなかシビアな世界だったんじゃな。

なあ、これまで触れてこなかった話聞いてもいいか?

儂が答えられる範囲なら問題無い。

カペラは元いた組織を放っぽり出してここ来たんじゃろ?それで悪印象とか持たなかったんか?

成程。確かに残された身として恨みがあるという者も居たかもしれない。

ただ、儂はボスに救っていただいた身。組織への貢献で恩返しはしていたが、それでも尚文句を言うことなど到底できない。

・・・成程なぁ。

その気持ちはよくわかる。

ワシはどちらかというと逆じゃな。それはそれ、これはこれって考えてしまいそうじゃ。

難しい話じゃ。おいらはその場に立たないとわからん。

まだ返しきれていない恩が沢山ある。一生かかるかもしれないが、返しきるまでは傍に居るつもりだ。

ってことは、突然カペラ消えた時相当焦ったじゃろ。

あ、ああ。生きてる意味を自問自答する日々・・・

焦るどころの騒ぎではないな。

 

アルデバランとデネボラの昔話

折角だ、アルデバランとデネボラの話も聞いていいか?

山で独り暮らししてただけじゃけ、話すことなんもないぞ?

ワシも野ざらしで突っ立ってただけじゃ。

むむ・・・

では、なぜここに来ようと思ったのだ?

たまたま求人見てじゃな。そのままの生活ものんびりできて楽しかったが、人の元で暮らすってのにも興味はあったんじゃ。

ワシはせっかく意識が宿ったのなら、仲間との交流をしてみたいと思って申し込んだ・・・ような気がするのう。

成程。

改まって聞くことでもないが、今はどうだ?

そりゃもちろん

楽しいに決まっとるぞ!

それは良かった。さて、そろそろ〆にしようか。麺を取ってくるから少し待っていてくれ。

おっ!やっぱり〆は麺じゃな!

ワシは少し眠くなってきたわい。

儂も。

やっぱり年寄・・・

それ以上は良くないぞ。

おっおう!